『認知症になっても自分らしく生きるために~ひと足先に認知症になった私から伝えたいこと~』

 
 2023 年 3 月 3 日 に、 岡山県立大学において、認知症オレンジパートナー主催のセミナー「認知症になっても自分らしく生きるために~ひと足先に認知症になった私から伝えたいこと~」を開催しました。

 「認知症オレンジパートナー」とは、学生の立場から認知症の理解啓発活動を行うために立ち上げた会です。県内の大学(岡山県立大学、川崎医療福祉大学、新見公立大学、ノートルダム清心女子大学、美作大学)で福祉や看護を学ぶ認知症に興味関心がある学生 28名が、そのメンバーです。新見公立大学のメンバーは、地域福祉学科の8名と看護学科11名、教員2名(看護学科木下香織先生、地域福祉学科小松尾京子先生)がメンバーです。

 若年性認知症の当事者である丹野智文氏が3月に岡山県に来られるのに合わせて、セミナーを企画することになり、2022年 11 月に実行委員会を発足、企画・運営についてオンライン等で話し合いを重ねてきました。

 3月3日のセミナーの第 1 部では、講演会として、岡山県立大学講堂にて、丹野智文氏と下坂厚氏との対談が行われました。第 2 部では、講師のお二人と、認知症の人の介護経験のある家族の方々と一緒に交流会を行いました。短い広報期間にもかかわらず、40 名以上の参加者があり、学生を合わせて約 80 名の参加となりました。
 



 新見公立大学の学生の企画として、総社市社会福祉協議会の協力を得て、総社市の認知症の介護経験のあるご家族をお呼びし、参加者とご家族の交流を企画しました。福祉の視点や看護の視点をもってセミナーを通して学びを深めることができました。
参加した新見公立大学の学生の感想です。
 

学生の感想より


・認知症についてうわべのことだけしか知らなかったけど、対面でお話をすることによって、当事者の方達や認知症の活動をしている方、興味のある方が実際にどのような状況にあるのかを知ることができて良かったと思いました。言葉や内容を知っているだけの私達では気づくことのできないことも学ぶことができました。

・当事者の方の気持ちを講演や座談会で実際に聞けたことによって認知症に関する考え方などの視野を広げることができました。他大学の方とも交流し、多くの学びを得ることができ参加してとてもよかったです。

・講演会を聞いて、若年性認知症になって変わったのは自分ではなく周りだったという言葉が印象に残っています。将来看護師になるうえで、病気のフィルターをかけて患者さんを見るのではなく、病気のことも念頭におきつつ素の患者さん自身を見ることが大切だとわかりました。

 2023年度の活動は、地域福祉学科3年の新川玲亜さんが認知症オレンジパートナー実行委員会全体のリーダーとして進めていくことになりました。今年度はさらにメンバーを募り、活動を推進していきます。

 


 


 山陽新聞 2023年3月2日の紙面より

山陽新聞(2023年3月2日)認知症啓発へ学生団体発足.pdf [ 6589 KB pdfファイル]