大学院健康科学研究科 地域福祉学専攻(修士課程)の3ポリシー
地域福祉学専攻(修士課程)「修了の認定に関する方針」(ディプロマ・ポリシー)
専攻の定める期間在学し、設定された授業科目を履修後、基準となる単位数以上を修得し、以下に示す資質や能力を修得するとともに、必要な研究指導を受けた上で、修士論文を提出し、その審査及び最終試験に合格した者に、修士(地域福祉学)の学位を授与します。
- 健康科学、共生社会、並びに地域福祉学に関する基本的知識と課題に向き合う視点を身につけていること。
【基本的知識の修得】【思考力】 - 中山間地域が抱える複合的な生活課題を調査・分析し、抽出された課題解決に向けて、倫理規範に則って研究を実施する力を身につけていること。
【調査力】【研究遂行力】 - 中山間地域の生活課題の解決のために、地域福祉学的見地から住民主体・利用者主体の支援策を企画・立案する力を身につけていること。
【企画・立案力】 - 中山間地域の様々な個人・機関・団体と連携・協働し、福祉実践のリーダーとして包括的支援体制を構築するために必要な構想力、実践力、指導力を身につけていること。
【構想力】【実践力】【指導力】 - 福祉学の視点からみた全世代型地域包括ケアを追究・実践するための総合力を身につけていること。
【総合力】
修了要件
地域学専攻(修士課程)の修了要件は、2年以上在学し、必修科目18単位、選択科目12単位以上を含む、合計30単位修得し、かつ必要な研究指導を受けた上で、修士論文の審査及び最終試験に合格することする。選択科目12単位以上には、看護学専攻(博士前期課程)で開講する選択科目4単位を含めることができる。ただし、専門科目の選択科目のうち、「地域福祉学特論Ⅰ(社会福祉理論領域)」、「地域福祉学特論Ⅱ(介護福祉領域)」、「地域福祉学特論Ⅲ(ソーシャルワーク領域)」から4単位以上を選択必修とする。
地域福祉学専攻(修士課程)「教育課程の編成及び実施に関する方針」(カリキュラム・ポリシー)
(1)教育課程の考え方
地域福祉学専攻(修士課程)では、ディプロマ・ポリシーに掲げた教育目標を達成するために、以下の教育課程を編成しています。カリキュラム・ポリシーに基づき、研究科共通科目、基礎科目、専門科目、研究指導を配置します。
研究科共通科目、基礎科目、専門科目、研究指導を配置し、実践的事例の分析を含んだ講義、演習を提供することにより、中山間地域で活躍できる福祉の実践的リーダーの育成を行う。ディプロマ・ポリシーの達成に向けて、以下の方針を定め、科目ごとに達成目標・評価方法をシラバスに記載し、その到達度を評価する。
[研究科共通科目]
- 本学が目標とする健康科学の視点を活用できる教育を行う。
[基礎科目]
- 共生社会構築における中山間地域の生活課題への理解を向上させるための教育を行う。
- 倫理規範を身につけ、中山間地域の生活課題を調査・分析・研究するための教育を行う。
[専門科目]
- 生活課題がある中山間地域の人々を理解し、住民主体・利用者主体で課題解決に向けた支援を企画・立案するための教育を行う。
- 生活課題がある中山間地域の人々への包括的支援体制を構想し、実践的に評価するための教育を行う。
[研究指導]
- 福祉学の視点からみた全世代型地域包括ケアを追究・実践するための総合力を養うために、修士論文を作成する。
(2)学修内容及び学修方法
研究科共通科目、基礎科目、専門科目、研究指導を配置し、実践的事例の分析を含んだ講義、演習を提供することにより、中山間地域で活躍できる福祉の実践的リーダーの育成を行います。
(3)学修成果の評価方法
講義科目、演習科目においては、シラバスに記載されている到達目標の達成度に従い、成績評価の方法(発表内容や課題、レポートなど)を用いて評価します。
修士論文においては、複数の審査員が、下記の「地域福祉学専攻(修士課程)修士論文審査基準」に基づいて、①表題、②目的・背景、③研究方法、④結果、⑤考察、⑥地域福祉の視点、⑦完成度、⑧プレゼンテーションを総合的に判断し、評価します。
【修士論文】
○審査・評価項目
[表題]
・論文内容を反映した表題である。
[目的・背景]
・文献検討が十分されている。
・研究目的が明確である。
・新規性・独創性がある。
[研究方法]
・対象の選定が適切である。
・データ収集方法が適切である。
・分析方法が適切である。
・倫理的配慮がなされている。
[結果]
・目的に沿った分析結果を記述している。
・図表の表し方が適切である。
・結果の信頼性や再現性・適用範囲が明確である。
[考察]
・結果に基づいた考察である。
・目的に沿った考察である。
・先行研究との比較、文献引用が適切である。
[地域福祉の視点]
・地域福祉学の向上、改善に役立つものである。
[完成度]
・論文に一貫性がある。
・誤字・脱字がない。
・文章表現が適切である。
[プレゼンテーション]
・わかりやすさ・説得力がある。
・質問に対する回答が明確である。
○審査・評価基準
上記項目についての判断をもとに、修士論文として適しているか否かを総合的に判定する。
【特定の課題研究】
○審査・評価項目
[表題]
・論文内容を反映した表題である。
[目的・背景]
・研究目的が明確である。
・文献検討が十分されている。
[研究方法]
・対象の選定が適切である。
・データ収集方法が適切である。
・分析方法が適切である。
・倫理的配慮がなされている。
[結果]
・目的に沿った分析結果を記述している。
・図表の表し方が適切である。
・結果の信頼性や再現性・適用範囲が明確である。
[考察]
・結果に基づいた考察である。
・目的に沿った考察である。
・先行研究との比較、文献引用が適切である。
[地域福祉の視点]
・地域の福祉向上、改善に役立つものである。
[完成度]
・論文に一貫性がある。
・誤字・脱字がない。
・文章表現が適切である。
[プレゼンテーション]
・わかりやすさ・説得力がある。
・質問に対する回答が明確である。
○審査・評価基準
上記項目についての判断をもとに、修士論文として適しているか否かを総合的に判定する。
地域学専攻(修士課程)「入学者の受入れに関する方針」(アドミッション・ポリシー)
(1)基本方針
本学研究科地域福祉学専攻(修士課程)にあっては、学校教育法施行規則第155条第1項第8号の規定に基づいて、4年制大学の卒業生だけでなく短期大学や専修学校の卒業生で一定の要件を満たす者には、個別の入学審査を行い、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められる場合は、出願資格を与え、これらの学生に修学の機会を開くなど、学修意欲を持つ人々に門戸を広げます。
(2)アドミッション・ポリシー
以下の事項についての関心、目的意識、意欲を持っている人を求める。
① 地域福祉、コミュニティデザイン、地域共生社会に高い関心を持っている人
【関心】
② 中山間地域での持続可能な社会を福祉の視点で構築したいという目的意識を持っている人
【目的意識】
③ 共生社会の視点から福祉専門職のリーダーとして実践的に活動したいという意欲を持っている人
【意欲】
④ 研究に必要な福祉に関する基本的な知識を持っている人
【基礎知識】
[入学までに修得すべき学力・能力]
入学時において、全世代型地域包括ケアを追究・実践するために最も基本的な地域福祉、コミュニティデザイン及び地域共生社会に高い関心を持っていることが必要です。その上で、本専攻を修了後、福祉の視点から中山間地域での持続可能な社会を構築したいという目的意識と共生社会の視点から実践的な福祉専門職のリーダーとして活躍するという意欲が必要です。そのために、福祉と地域共生社会に関する知識や見識を広げておいてください。
[入学後に身につける能力]
入学後は2年をかけて、福祉学の視点からみた全世代型地域包括ケアを追究・実践するために生活課題の解決に向けた取り組みを企画・立案・実践・評価する能力を修得します。そのために、基本的な知識、視点と倫理規範に則り、生活課題を調査・分析する能力、すべての世代が安心して暮らせるための包括的福祉支援のための能力を修得します。
[入学者選抜の基本方針]
地域福祉学専攻では4年制大学の卒業生だけでなく短期大学や専修学校の卒業生で一定の要件を満たす者には、個別の入学審査を行い、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められる場合は、出願資格を与え、これらの学生に修学の機会を開くなど、修学意欲を持つ人々に門戸を広げて行います。
一般入試では、広く他大学の学生など上記、アドミッション・ポリシーに該当する者を対象とします。専門科目と面接を実施します。専門科目は福祉学に関する基礎知識を問う問題です。
社会人入試では、入学時点で医療・保健・福祉等の関連機関・施設、研究・教育機関、官公庁、企業などに3年以上の勤務経験を有する社会人を対象とします。小論文と面接を実施します。小論文は福祉に関する基礎知識を問う問題です。
面接では両入試区分において、関心、目的意識および意欲を評価します。
入学者選抜方法における重点評価項目(求める人物像と入学者選抜方法との対応表)
区分 | 関心 | 目的意識 | 意欲 | 基礎知識 |
専門科目 | 〇 | |||
小論文 | 〇 | |||
面接 |
〇 | 〇 | 〇 |
〇は、重視する要素