地域福祉学科「卒業の認定に関する方針」(ディプロマ・ポリシー)

 次の能力(学士力)を身に付け、教育課程の定める基準となる単位数を修得した学修者に、学士(地域福祉学)を授与します。

  1. 豊かな教養と地域福祉の専門職としての高い倫理観  【教養・倫理観】

    社会で起こっている様々な問題に関心を持ち、豊かな教養と多様性と協調性を持って人の尊厳や権利を尊重する高い倫理観を身に付けている。
     
  2. 地域福祉学を追求する専門職として必要な知識・技能  【知識・技能】

    地域住民や公私の社会福祉関係者がお互いに協力して地域社会の福祉課題の解決に取り組む地域福祉学に基づき、専門職として必要な知識・技能を身に付けている。
     
  3. 福祉対象者等と信頼のある関係を築き、福祉専門職として意思の疎通を適切に図る力  【コミュニケーション力】

    福祉対象者をはじめとする多様な人々との基本的コミュニケーション及び対人援助職としての専門的コミュニケーションの両方を図ることができる。
     
  4. 個人・家族・集団・地域の福祉的課題を発見し、その解決に向けて支援することができる力  【課題解決力】

    個人と家族やそれを取り巻く地域の福祉的課題を発見するための情報収集・アセスメント力を身に付け、その解決に向けて個々の状況や特性に応じた柔軟な支援ができる。
     
  5. 地域共生社会に向け、多職種と連携・協働していくことができる力 【地域連携、多職種連携力】

    地域共生社会に向けた、福祉実践に関連する制度や施策、福祉に関係する諸機関や団体、他職種の役割と専門性を理解し、それぞれの専門性を尊重して連携・協働できる。
     
  6. 生涯を通じて学び続け、専門職としてのキャリア形成を実践できる力 【生涯学習、キャリア形成】

    人と社会に貢献するために、変化する社会に関心を持ち、情報収集力と課題発見力により、生涯を通じて学び続ける姿勢を身に付けるとともに、さらに専門職としてのキャリア形成を実践できる能力を身に付けている。

     

地域福祉学科「教育課程の編成及び実施に関する方針」(カリキュラム・ポリシー)

 地域福祉学科は、ディプロマ・ポリシーに掲げる学士力の効果的な修得を実現するため、次のような授業科目を提供します。

  1. 「豊かな教養と地域福祉の専門職としての高い倫理観」を涵養するために 【教養・倫理観】

    一般教養科目群である共通教育の授業科目を配置します。また、人権侵害を受けやすい人々を対象にすることが多い福祉専門職として、常に対象者の主体性を尊重する態度を身に付けられる専門科目を配置します。
     
  2. 「地域福祉学を追求する専門職として必要な知識・技能」を修得するために 【知識・技能】

    社会福祉学、介護福祉学などに関する専門的な知識、技能、理論を体系的に学ぶための授業科目を配置します。

     
  3. 「福祉対象者等と信頼のある関係を築き、福祉専門職として意思の疎通を適切に図る力」を身に付けるために 【コミュニケーション力】

    他者とのコミュニケーションを試みる授業科目、すなわち、福祉対象者、地域の人々または他職種と実際に交流する授業科目等を配置します。

     
  4. 「個人・家族・集団・地域の福祉的課題を発見し、その解決に向けて支援することができる力」を身に付けるために 【課題解決力】

    地域課題を学ぶ授業科目、福祉対象者の状況、状態に応じた支援の方法を学ぶ授業科目等を配置します。

     
  5. 「地域共生社会に向け、多職種と連携・協働していくことができる力」を身に付けるために 【地域連携、多職種連携力】

    主として保健・医療・福祉の職種と連携・協働する力を身に付ける授業科目を多く配置します。また、地域共生社会に役立つ人材を育成するため、副専攻共生社会推進士及び副専攻地域介護専門士に関する授業科目を配置します。

     
  6. 「生涯を通じて学び続け、専門職としてのキャリア形成を実践できる力」を身に付けるために 【生涯学習、キャリア形成】

    進路決定や社会的・職業的自立に必要な能力・態度を育成するため、地域福祉研究などキャリア形成に関わる授業科目を配置します。

     

【入学から卒業までの学修内容】

 健康保育学科や看護学科とも共通する共通教育(基礎分野)は一般教養科目群からなり、これらの授業科目は、この学科において主に1年次に配置します。

 この学科に固有な専門教育(専門科目)は、多くを2、3年次に配置します。

 専門科目の中心となる授業科目は、社会福祉学及び介護福祉学に関する授業科目(社会福祉士国家試験及び介護福祉士国家試験に関する授業科目)です。

 社会福祉士国家試験に関する授業科目は、科目区分「地域福祉学専門基礎」及び「社会福祉学専門」に多く配置します。これらの授業科目を履修している学修者には、副専攻としての共生社会推進士に関する授業科目を提供します。

 介護福祉士国家試験に関する授業科目は、科目区分「地域福祉学専門基礎」、「介護福祉学専門」、「介護の基本」、「生活支援技術」、「介護過程」、「介護総合演習」、「介護実習」及び「医療的ケア」に多く配置します。これらの授業科目を履修している学修者には、副専攻としての地域介護専門士に関する授業科目を提供します。

 社会福祉士国家試験及び介護福祉士国家試験に関する授業科目以外に、行政書士、社会保険労務士、社会調査士に関する授業科目も配置します。

 専門知識を総合的に活用し、探究心と論理的思考、創造力を養うため、3年次から4年次にかけて必修科目として地域福祉研究等を配置します。

 

地域福祉学科「入学者の受入れに関する方針」(アドミッション・ポリシー)

 地域福祉学科は、カリキュラム・ポリシーに基づく授業科目を履修し、卒業時にディプロマ・ポリシーに掲げる学士力を身に付けた学修者になり得る者として、次のような人物を求めます。
 

【求める人材】

  1. 大学での学修に必要な基礎学力を有している人 【知識・理解力】
  2. 論理的思考ができ、課題解決能力を高める努力ができる人 【思考力・判断力】
  3. 自らの考えを相手に正確に伝え、他者と良好な関係を構築、維持する努力ができる人 【コミュニケーション力】
  4. 福祉に対して興味と関心を抱き、人と地域社会に貢献したいという強い意志をもっている人 【主体性】
  5. 多様な考えや立場を理解し、相手を尊重できる人 【多様性・協調性】


【入学までに修得すべき学力・能力】

 入学後の学修に向けて、高等学校卒業レベルの総合的な基礎学力、論理的な思考力と分析力を養ってください。
特に、対人援助職として必要な文章の読解力や文章や言語による表現力など総合的な国語力を高めてください。

 また、社会で起こる様々な事象に関心を持ち、特に社会福祉領域に関する問題解決力の向上に努めてください。

 

【入学後に身に付ける能力】

 地域福祉学科に入学後は、4年間かけて、豊かな教養と高い倫理観を身に付け、多職種との連携と協働により、地域共生社会推進に向けて寄与する質の高い地域福祉人材を輩出するという学科の理念を実現するために、各自の目標に基づき、主な資格である福祉資格に関する専門教育科目、政策科学や法学、防災学など福祉職として社会で活躍する時に役立つ技能を強化する科目、地域福祉の専門性を高める副専攻科目を選択し履修します。
 また、指導教員毎に研究室に配属され、ゼミナール形式で、研究の基礎を学ぶとともに、教員の指導の下に卒業論文を完成させます。最終的には、各自の目標に応じて、主な資格である社会福祉士、介護福祉士等の資格が取得できることを目指します。


この間に、次のような能力の発展・向上を目指します。

  1.  豊かな教養と人間の尊厳や権利を尊重する倫理観を身に付ける能力
  2.  地域福祉学を追求し専門職として必要な知識・技能を習得する能力
  3. 福祉対象者、地域住民、及び多職種と連携・協働する能力
  4. 個人と家族、ならびに地域社会の福祉的課題を発見し、その解決に向けて支援することができる能力
  5. 地域共生社会への実現に向けた課題に取り組む能力
  6. 生涯を通じて学び続け、専門職としてのキャリア形成を実践できる能力
     

【入学者選抜の基本方針】
 〇 一般選抜(前期日程)
  高等学校卒業レベルの基礎学力を評価します。
  大学入学共通テストと個別試験を課します。
  大学入学共通テストでは、3教科3科目(国語のみ指定)を課し、知識・理解力や思考力・判断力等を評価します。
  個別試験では、小論文と面接を課し、対人援助者となるためにふさわしい能力を多面的に判断します。
  小論文では、知識・理解力、思考力・判断力等を評価します。
  面接では、理解力、思考力・判断力、コミュニケーション力、主体性、多様性・協調性等を評価します。
 

 〇 一般選抜(中期日程)
  高等学校卒業レベルの基礎学力を評価します。
  大学入学共通テストと個別試験を課します。
  大学入学共通テストでは、2教科2科目(国語のみ指定)を課し、知識・理解力や思考力・判断力等を評価します。
  個別試験では、小論文と面接を課し、対人援助者となるためにふさわしい能力を多面的に判断します。
  小論文では、知識・理解力、思考力・判断力等を評価します。
  面接は2回行います。知識・理解力、思考力・判断力、コミュニケーション力、多様性・協調性等を評価します。

 

 〇 学校推薦型選抜
  高等学校卒業レベルの基礎学力を評価します。
  個別試験として、小論文と面接を課し、対人援助者となるためにふさわしい能力を多面的に判断します。
  小論文では、知識・理解力、思考力・判断力等を評価します。
  面接では、思考力・判断力、コミュニケーション力、主体性、多様性・協調性等を評価します。
  【地域優先(新見市内)】では、事前に提出された書類に基づく面接で、知識・理解力、思考力・判断力、コミュニケーション力、主体性、多様性・協調性等を評価します。

 

【学力の3要素対応表】

区分 学力を構成する特に重要な三つの要素(学力の3要素)
知識・技能 思考力・判断力・表現力等の能力 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
地域福祉学科のアドミッション・ポリシー
知識・理解力 思考力・判断力 コミュニケーション力
主体性、多様性・協調性
一般選抜
(前期日程)

大学入学共通テスト

小論文

大学入試共通テスト

小論文

面接

面接
一般選抜
(中期日程)

大学入学共通テスト

小論文

面接

大学入学共通テスト

小論文

面接

面接

学校推薦型
選抜(大学入試
センター試験を
課さない。)

小論文

面接

小論文、面接

面接

調査書、志望理由書

【地域優先
(新見市内】

小論文

面接

小論文、面接

面接

調査書等事前提出書類

(注)◎は特に重視する要素、〇は重視する要素、☆は総合的な判断となる要素 
   各要素に対する資料は、「主とする資料」であり、それ以外の要素でも活用する場合がある。