2024年1月25日、NPO法人日本クリニクラウン協会から、熊谷恵利子先生とアシスタントの森下弥生先生をお招きし、講演をしていただきました。

 クリニクラウン(Clini Clown)とは、Clinic(病院)+Clown(道化師)=臨床道化師、つまり「入院生活を送る子どもの病棟を定期的に訪問し、遊びやユーモア、コミュニケーションを通して、病棟スタッフと協働しながら、入院中の子どもの成長や発達をサポートする“道化師”」のことです。

 熊谷先生と森下先生には、クリニクラウンが活動している、病児保育や障害児教育の分野におけるさまざまな現場や実践、考え方について講演をして頂きました。健康保育学科では、特別支援教育に関する多彩な授業がありますが、学生たちはあらためて、自身の進路の選択肢や知見を広げ、深める機会となりました。

 


 クラウン(道化)に扮した熊谷恵利子先生と森下弥生先生。(赤い鼻がトレードマーク!)


 お二人は、優れた表現者であると同時に、子どもへの接し方、子どもの心理、保健衛生や病院の規則にも精通したスペシャリストです。

 森下先生(写真右)は新見出身で、ご両親は「岡ちゃんコロッケ」、弟さんは「伊呂波」(新見市内の焼き鳥屋さん)を経営されています。
 


 熊谷先生と森下先生は、パフォーマーらしく、ユーモアを交えて、表現力豊かに話を進めていきます。

 


 「すべてのこどもにこども時間を」


 制限がある入院生活は子どもが子どもらしく過ごすことが難しい。だから心が動く瞬間・ワクワクドキドキの時間、その子がその子らしく過ごせる「こども時間」を届けたい。子どもとのコミュニケーションのきっかけやヒントとして、物事をポジティブに捉え、気持ちを切り替える力など、子どもたちに寄り添い、かかわるときに大切にしている多くのことをお話いただきました。
 


講演会の後半は、「身体を動かす、心を動かす」コミュニケーション・ワークショップ。
全力で楽しむことが鍵です。

 

 

<学生たちの感想>

 教室に入ってきた時から、空気感をつくり、周囲の人を巻き込んで楽しい雰囲気があって、子どもの頃に戻ったようでした。保育者になる身として、なるほど!と思うことばかりでした。「できる」「できない」では決めつけずに、どうやったらできるのかを考えていくことは、子どもたちの可能性を広げることができると思いました。
                              (健康保育学科2年 古賀美咲)


 クリニクラウンのお二人を見ているだけで自然と笑顔になり、元気が出ました。今回の講演を通して、「Children first」という言葉がとても印象に残りました。また、子どもたちの気持ちを受けとめると同時に、自分自身もオープンマインドでいることが大事であるとわかりました。自分自身が素直になって心を開くと、子どもたちは「先生も私と同じ苦しいことがあったんだ」などと共感して、より信頼関係を築けるのではないかと考えました。 
                              (健康保育学科2年 挟間美月)