健康保育学科の2021年度の授業「音楽療育」を紹介します
9月13日・14日の2日間にわたって、健康保育学科3年生の授業「音楽療育」がおこなわれました。
この授業は、本学独自の称号である「こども発達支援士」の取得に必要な力の一つである「こどもの発達にあわせた遊びや音楽療育を考案する力」をつけるための授業です。
授業の様子と学生の学びを紹介します。
グループによる演奏アレンジの話し合い
4人前後でグループを作り,歌に合わせてどのように楽器を鳴らすか相談しました。楽器の鳴らし方やタイミング、それにあわせた歌詞のアレンジなどについて意見を出し合いました。
アレンジした演奏の発表
各グループで考案したアレンジを発表しました。アレンジを通して子どもたちに何を学ばせたいかを意識することの大切さや,正解のない表現活動について学びました。
楽器を用いたコミュニケーション体験
ピアノに合わせて歩いたり,友達とペアになってお互いの楽器を鳴らし合ったりするリトミックを体験しました。
中央の2人は、カスタネットとタンバリンを鳴らしています。相手が鳴らしやすい位置に楽器を差し出すというコミュニケーションのあり方について学びました。
スカーフを用いた追視体験
リトミック用のスカーフを投げ上げ,落ちる様子を見ているところです。視線が自然と上にあがり,空中を漂うスカーフを目で追うことを実感しました。
スカーフを用いた視界の変化の体験
色とりどりのスカーフを頭にかぶり,視界の変化を楽しみました。
スカーフの動きを五感で感じ取る体験
中央に座る学生を決め,ほかの学生がその周りで輪になって大きいスカーフをゆっくり上げ下げしました。皆で力加減を揃えてゆっくりと動かすのは少し難しかったです。中にいる人たちが布の動きの面白さを実感できるよう試行錯誤しました。
<学生の感想>
音楽療育の講義を受ける中で、障がい者を対象とした実際の療育の映像をいくつか見せていただきました。その映像を見て、音楽が持つ力の素晴らしさに感動すると共に、「言葉は通じなくても音楽を通してコミュニケーションを取る事ができる」ということを学びました。インクルーシブ教育を取り入れている園が増えてきている今こそ、音楽の力を活用して、子ども一人ひとりに寄り添うことが大切なのではないかと感じました。
(3年 新田百合奈)
音楽療育の講義で、音楽がコミュニケーションツールになるだけでなく、子どもに空間を認知させたり、気持ちを発散させたりすることができることを知り、音楽の力や可能性の大きさにとても驚きました。特にリトミックでは、同じ曲でも、演奏する人数や楽器の鳴らし方、歌詞、リズムなどを変化させて、その子どもに適した支援を行うということを知りました。将来、保育に携わる立場として、障がいの有無に関わらず、今回学んだ音楽による支援方法を取り入れていきたいと思いました。
(3年 澁谷百華)