看護学科:解剖実習見学に参加しました
看護学科1年生が系統解剖学実習を見学しました
令和6年11月20日(水)、看護学科1年生は、大型バス2台に分乗し岡山大学医学部に赴き、系統解剖学実習を見学しました。
学生達は、予防衣を身に付け、前室でご献体下さった方に黙とうを捧げてから、解剖室に入り、実習を進める医学生から説明を受けながら、人体の構造と機能について、ご遺体から直接学ぶ貴重な体験をしました。
86名全員がこの見学実習に参加できたことは意義深く、今後の看護の学修に大きな励みとなりました。
予防服を身に着けた学生達
学生の感想
まず初めに、今回実習を行うにあたり献体してくださった方並びにご遺族の方、そして見学させてくださった医学生の皆さんに感謝申し上げたい。初めて人体解剖を間近で見学したことで、自分は医療者になるのだと実感し、それと同時に人の命を預かる仕事であるという責任感が芽生えたように思う。そして、この実習を通して学んだ知識や命の尊さは、今後の学生生活にきっと活きてくると感じた。
人体の中はたくさんの臓器や血管があり、その一つ一つが生きるための重要な役割を果たしているのだと医学生の方が教えてくださった。動脈一本にしてもそれがなければ血液が巡らなくなること、薄い膜数枚で臓器を守っていること。その全てがあるからこそ身体は正常に機能し、無駄なものは一つもないのだと見て感じた。
特に印象に残っているのは、ご遺体から取り出した肺を持たせていただいたことだ。教科書で見たように右肺は3葉、左肺は2葉に分かれているのが確認でき、そして想像していた肺よりはるかに大きくずっしりとしていて、感触はとてもふわふわとしていた。肺は空気をたくさん取り込んで膨らませるところであるため、柔らかい造りになっているのだと教えていただき、実際に触ったことでとても納得することができた。また、ご遺体によってはその半分ほどの小さな肺もあるらしく、大きさは様々であるということも分かった。
他にも心臓を持たせていただいたが、肺と比べるとかなり小さく想像以上に軽くて驚いたのと同時に、この小さな臓器が体中の血液を巡らせているのだと考えるとかなりの衝撃だった。取り出された心臓には大きいものから小さいものまで多数の穴が開いており、それは全て動脈や静脈を切断したためだと教えていただき、心臓がどれほど大切な機能を果たしているのかうかがえた。
私が思うに心臓は人が初めて覚える臓器の名前であり、一番大切なところだという認識を誰もが幼いころから持っているはずである。だからこそ、この目で自分の体の中にある心臓がどんな形をしていて、どのように血管と繋がっているのか、なぜ心臓が拍動するのかを見聞きすることができて、とても感動した。
この実習では、教科書だけでは分からない臓器の色・形・大きさ・感触などを知ることができ、人体への理解がより深まったように思う。そして何より医療者として欠かせない命と向き合う覚悟を、解剖を行っていた医学部の学生の方々からひしひしと感じ、自分もいずれは患者さんという命と向き合っていく看護師になるのだと実感した。改めて、献体してくださった方とそのご家族に重ねて感謝申し上げたい。
看護学科1年 川谷実優